大好きな梨木香歩さんの「家守綺譚」の続編「冬虫夏草」読了。
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「家守綺譚」と同じく植物の名前が冠された短編がつらなり
物語が進んでいきます。
舞台はおそらく今よりも少し昔の近江の国。
今は使われることのなくなった昔ながらの言葉遣いも面白く
また、登場する植物たちも
知らないものは調べたりなんかしながら読んでいると
そこらへんに昔から自然に生えているようなものたちばかりで
大変身近に感じるとともに
そのはかない美を慈しむという忘れかけていた心を
思い出させてくれるのでした。

そして、この時代のゆったりとした時の流れの気持ちいいこと!
物語りでこういう表現ができるのかと感嘆しました
(著者はあえて意図してないかもだけど…)。
また私が今ちょっと勉強している仏教の教えも
下敷きになっているような気がしてシンクロニシティ♪
とにかく、読み終わってしまうのが残念で残念でw

今回はさらに物語自体に力が
というか、なにやらこの先に大きなつづきがあるのでは?
と思わされるような伏線が感じられます。否、希望的観測か。
(実は「家守綺譚」からずっと続いているのかも?もう一度読み直さなくちゃね)
このシリーズ、ずっとずっと続いていってほしい!!